オトナ彼氏∞
「遅っせーよ!」
雄大達はチケットをピラピラさせ、待ちくたびれたように私達を見ていた
「てか、元々はあんた達が勝手に来たんだから、待って当然でしょ」
「へいへい。さ、はやく中に入ろうぜ」
雄大は赤いキャップをくるくると指で回しながら先頭を歩き出す
それに続いて、りっちゃん、私、信の順で歩き出す
「荷物持つよ」
「へ?あ!」
突然信に手提げを持たれ、思わず手放してしまった
「い、いいよ!どうせ水着だけだし!」
「いいから」
信はいつものようにぶっきらぼうに答える
最近はなぜか前みたいに笑ってくれない
なんだか気になるけど、聞くに聞けない…
「…あ、ありがとう」
「ん」
なんだか調子狂うなぁ