オトナ彼氏∞
私は家から持参した浮輪を持ち、信の後を追う
夏休みだからか、家族連れが目立つ
「プールとか久しぶりだな…」
「私もだよ」
てか来てもあまり入らないで、ビーチで遊んでるけど
信はザバンとプールに入り、頭まで一度潜った
「きゃっ!」
信が勢いよく水面に顔を出したせいで水しぶきがかかった
冷たい!!
「何してんの?はやく入りなよ」
「ま、待ってよ。心の準備が…」
「ぷっ。心の準備って……」
信は苦笑しながら、濡れた前髪を後ろにかきあげた
…色気が漂ってるのは気のせいかしら
「ほら。大丈夫だから」
信は両手を広げ、私を抱えるようにプールに入れた
「冷たっ!!!」
「へ?普通だろ?」
信は私に浮輪を通し、ニヤリと笑った
「…これで安心だな」
信が何かつぶやいたようだったが、周りの音で掻き消され聞き取れなかった