オトナ彼氏∞
信は気持ちよさそうに水をかいて泳いでいる
私はというと…
ぷかぷかと浮いているだけ
「お前、それで楽しいのか?」
信に笑われながらも、私はどうすることもできない
もし浮輪を取られたら私は溺れてしまうし
「楽しーからいいんです!」
ぷいっと顔を背け、私は信から少し離れた
「おいっ!結花!」
いーですよどーせ
泳げないもん
ぷかぷかするのだって楽しいもん
「……あれ?」
なんだかふて腐れながらばた足していたらいつの間にかかなり深いとこまで来てしまったらしい
そっと足を伸ばすと…
「つ、つかない!!」
周りには成人男性(しかも皆身長でかそう)達しかいない
こ、これはヤバい!
「は、はやく戻らなきゃ……いたっ!」
私って本当についてない
必死にばた足をしたせいか、右手足がつってしまった
あわわわ
私…ヤバいですよね?
「……っ!!」
万事休す…
こんなので溺れ死ぬなんてやだよぉ
「おいっ!!」