オトナ彼氏∞
「い、行きたくないわけじゃないんです!」
私は電話の向こうにいる正樹さんに届くよう、気持ちを込めた
『…じゃなんで渋るの?』
だ…だって…
「は…恥ずかしい…です…」
『…へ?』
こんなこと言ったら子供っぽいかな…
でも…
「お、男の人のお家に行くなんて…初めてだし…ま、まして正樹さんのお家だなんて…わ、私…緊張します…」
ただでさえあまり男の人と話すのが得意じゃないのに、正樹さんと2人きりなんて…
デートした時は外だったし、周りに人もいたから大丈夫だったけど
『…ということはさ』
「はい?」
『結花は俺をちゃんと“オトコ”だと意識してるってことだよな?』
「え?…あ、まあ…」
よく意味はわからなかったけど、正樹さんが嬉しそうな声を出したので、とりあえずはいと言った
が、それが間違いだった
『よし!今日は部活3時で終わりだろ?』
「はい」
『じゃ、今日迎えに行くから!』
「はあ……って…はい!!!??」
だからなんでそうなるのーーー?!