オトナ彼氏∞
私の願いが通じたのか、誰かの声が私達の会話をとざした
この声は…
「あー!蓮さんだあ!!」
「あ、兄貴」
ちょっと遠くから小走りで向かってくる信のお兄さんの蓮さん
真夏の暑い日差しの中で、蓮さんの周りには爽やかな風が吹いているようだった
アッシュブラウンの髪
人懐っこい笑顔
信とは正反対な性格で、どちらかと言えばいつも笑顔な感じ
顔は信に似ていてもちろんイケメン
こんな兄弟がいるなんて、神様も意地悪だよね…
「ほら、スパイクの……ん?」
蓮さんは小さな箱を信に渡しながら、正樹さんに目をやった
「ああ…ピンとか懐かしいな。俺も大会とかでよく忘れてたなぁ」
正樹さんは信の手にする箱を見たまま
「…ま、正樹?」
「おう。久しぶりだな、蓮」
い、今の笑顔ヤバい
キラッと白い歯が見えて、輝いて見えた
てか、ここにいる人みんなレベルヤバくない?!
男子組4人はもちろんだけど、蓮さんを見つめるりっちゃんも少し赤くなっていてすごく可愛い
わ、私の立場が…
「久しぶりって…何年ぶりだよ?!全然わかんなかった!!」
「そうか?あんま変わってねぇよ?」
蓮さんも正樹さんもすごく楽しそう
そりゃ8年も会ってなかったら、わかんないか…