オトナ彼氏∞
少し冷房が効いてきた車内で、正樹さんと向かい合う
体に当たる風は冷たいのに、体はホカホカしていた
「実は今日の目的は、家に行くことじゃなかったんだ」
「どういう…意味ですか?」
だって正樹さんが誘ってくれたんだよね?
「ん~…。つまりはだな、その~…」
正樹さんはなんだか言いづらそうに言葉を探していた
私は正樹さんが何を言いたいのか、全く予想できなかった
「…単刀直入に言うよ?」
「は、はい」
「結花はさ、今日が何の日かわかるか?」
正樹さんは私の右手をそっと握った
汗かいてるのに…
バレちゃうよ…
「わ…わかんない…です」
「…俺と結花の一ヶ月記念日だ」
…え?