オトナ彼氏∞
…あれ?
そういえば、なんでこの駅から乗るんだろう
というか、今7:30だし…
会社って遅いのかな?
「ん?どうかした?」
「あ、あの…最寄り駅この駅なんですか?」
私の質問に、少し不思議そうな顔をした神谷さん
だけど、すぐにひらめいたような表情になった
「ああ…。昨日は都合でこっちのホテルに泊まったんだよ。今から一旦家に帰って、午後から出勤なんだ」
確かに神谷さんは、シャツのボタンを2つ開けていて、ネクタイも緩く結んであるだけだった
でも、決してだらしなく見えない
『大人の色気』っていうの…?
「そうだったんですか…。大変ですね…」
私がもう一度神谷さんの顔を見上げた時だった
―ピリリリッ
神谷さんの携帯が鳴り響いた