オトナ彼氏∞



私はささっとゴミを片付けて、かばんにしまった


弁当のせいでやたらとデカイかばんになってしまったが、まあ仕方ない



「あ、荷物持つよ」


「へ?あ!」



正樹さんはいきなり私の荷物を取り、肩にかけた


2000円のかばんが正樹さんが持つだけで高級なかばんに見える



「え…だ、大丈夫ですよ!」


「いいから!さてと、この返少し歩こっか?」



正樹さんは子供みたいな笑顔を向けると、ゆっくりと歩きだした



大きな背中


風に揺れる髪



なかなか見れない後ろ姿を私は穴があくほど見つめた



きゅん



きゅん




きゅんきゅん…




胸がトクトクと不思議な動きをしてる



走ったあとのドキドキとは違う



嘘がバレた時のドキドキとも違う







このドキドキは




言葉にはならない







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