with you
教室を出ると、廊下に見慣れた人を見つけた。依田先輩と見たことのない女の先輩が言葉を交わしていたのだ。依田先輩は屈託ない笑顔を浮かべている。
その彼の話がやみ、顔をあげると彼と一瞬目があった気がした。でも、実際は私ではなく愛理を見たんだと思う。
「今帰り?」
「今から何か食べて帰ろうかなって思って」
「遅くなったら迎えに行くから電話でもしてこいよ」
その言葉に愛理の頬がほんのりと赤くなる。いじけたように頬を膨らませる。
「いつまでも子ども扱いしないでよ」
「俺より年下に生まれた時点で無理だと思うよ。諦めろ」
彼は明るく笑う。お兄さんがいるってどんな感じかわからないけど、こういうものなのか、それとも愛理たちがそうなのかといえば、愛理たちがそうなんだろうなって思った。
私もお姉ちゃんがいて、姉妹は仲がいいって思われがちだけど、そんなことはない。
あまり本音で語ることもないから。
だから二人みたいな関係は少し羨ましい。
「愛理と先輩って本当に仲がいいですね」
真由は笑顔でそう言う。
「変なこと言わないでよ」
その彼の話がやみ、顔をあげると彼と一瞬目があった気がした。でも、実際は私ではなく愛理を見たんだと思う。
「今帰り?」
「今から何か食べて帰ろうかなって思って」
「遅くなったら迎えに行くから電話でもしてこいよ」
その言葉に愛理の頬がほんのりと赤くなる。いじけたように頬を膨らませる。
「いつまでも子ども扱いしないでよ」
「俺より年下に生まれた時点で無理だと思うよ。諦めろ」
彼は明るく笑う。お兄さんがいるってどんな感じかわからないけど、こういうものなのか、それとも愛理たちがそうなのかといえば、愛理たちがそうなんだろうなって思った。
私もお姉ちゃんがいて、姉妹は仲がいいって思われがちだけど、そんなことはない。
あまり本音で語ることもないから。
だから二人みたいな関係は少し羨ましい。
「愛理と先輩って本当に仲がいいですね」
真由は笑顔でそう言う。
「変なこと言わないでよ」