with you
学校はあっさりと終わり、教室内の生徒がまばらになっていく。席を立った時、後ろの席の安岡さんと目が合う。入学式のときの移動もなんとなく一緒になり、軽く言葉を交わしていた。学校を出た時も一緒だった。
靴を履きかえ、昇降口の外に出たとき安岡さんが私をじっと見る。
「前原さんはどこに住んでいるの?」
彼女は目を輝かせて私を見る。
彼女のイメージは安岡さんというよりやっぱり名前の真由という言葉がしっくりくる。
「咲でいいよ。だから私も真由って呼んでいい?」
勇気を出して聞いてみると、彼女は目を細めて何度もうなずいていた。
彼女の家の場所を聞くと、私の家とは逆方向だった。学校を出て、少し歩いてある分かれ道で彼女と別れないといけない。家が近くだったらいいなと思っていたけど、そんな期待はかなわなかった。
門のところまで来たとき、固まったように彼女の足が止まる。その視線の先を追うと、二人の男性がいた。
そのうちの一人が私たちを見て、こちらに寄ってくる。
背が高く、すごくかっこいい男の人だった。
真由の知り合いなのかな。彼は私たちを遠慮がちにみる。
「友達と一緒なら帰りは大丈夫、かな?」
私はその言葉には反応できずに彼をじっと見ていた。高校になるとこんなにかっこいい人がいるんだ。
「大丈夫?」
彼は戸惑いがちに私の顔を覗き込んできた。
そのとき、二人は帰る約束をしていたんだということに気付いた。
靴を履きかえ、昇降口の外に出たとき安岡さんが私をじっと見る。
「前原さんはどこに住んでいるの?」
彼女は目を輝かせて私を見る。
彼女のイメージは安岡さんというよりやっぱり名前の真由という言葉がしっくりくる。
「咲でいいよ。だから私も真由って呼んでいい?」
勇気を出して聞いてみると、彼女は目を細めて何度もうなずいていた。
彼女の家の場所を聞くと、私の家とは逆方向だった。学校を出て、少し歩いてある分かれ道で彼女と別れないといけない。家が近くだったらいいなと思っていたけど、そんな期待はかなわなかった。
門のところまで来たとき、固まったように彼女の足が止まる。その視線の先を追うと、二人の男性がいた。
そのうちの一人が私たちを見て、こちらに寄ってくる。
背が高く、すごくかっこいい男の人だった。
真由の知り合いなのかな。彼は私たちを遠慮がちにみる。
「友達と一緒なら帰りは大丈夫、かな?」
私はその言葉には反応できずに彼をじっと見ていた。高校になるとこんなにかっこいい人がいるんだ。
「大丈夫?」
彼は戸惑いがちに私の顔を覗き込んできた。
そのとき、二人は帰る約束をしていたんだということに気付いた。