with you
「昨日は大丈夫だった?」


 私は彼の言葉にうなずいていた。


「本当、昨日はお兄ちゃんがたまたま通りかかってよかったけど、注意しないとね」


 彼女は深々とため息をつき、そう言っていた。


 私たちは一緒に学校に行くことになった。


 愛理と依田先輩が話をし、私はその少し後をついていくように学校に行く。


「だから一緒に帰れないときはお兄ちゃんと一緒に帰れば?」


「そうだね」



 と軽く相槌をうってから、言葉の意味を理解する。


 愛理がこちらを見ていた。


「何の話?」


「一人の時はお兄ちゃんと帰ったほうが安全だよねって話」


 彼女は苦笑いを浮かべながらそう言っていた。
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