with you
 それならと彼の提案を受け入れていた。


 私達は職員室で鍵を返し、靴箱に行くことにした。校舎が一緒なので靴箱も同じ場所にある。


 その途中、廊下の影になる場所で女の人が話をしているのに気付いた。


 彼女達の脇を通り、靴箱に行くのが一番の近道だった。


 だが、その足も途中で止まる。


「愛理ちゃんの友達の前原って子、すっごいむかつかない?」



 その言葉に思わず、足を止める。先輩も同じように足を止め、二人組みを見つめていた。


「あー、わかる。あのすごいぶりっ子している子だよね。少しくらい可愛いからっていい気になって最悪だよね。あの子って性格悪いらしいよ」


「やっぱり性格悪いんだ。あの子って新井君に色仕掛けしたんでしょう。おとなしい顔してよくやるよね。で、次は依田先輩を狙っているって節操なさすぎ」
< 47 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop