with you
 いつも一緒にいて、宮脇先輩とは楽しそうに笑っている。彼にとって彼女が特別な人なんだろうか。


 だが、そんなことを聞く権利がわたしにないことは分かっていた。


「仲がいいんですね」


「幼馴染だし、あそこまで来ると兄弟みたいなものだよ」


「でも、綺麗な人だから憧れたりとかあるのかなって」


 わたしが不意に漏らした言葉に彼は目を見張る。


「俺があいつのことを好きだとか?」


 そのまま言われ、思わず口をつぐみ頷いた。


「いや、ないない。向こうもそう思っているだろうし」


「でも、お似合いだと思いますよ」


「仲はいいと思うよ。佳織のことを女だと思ったこともないし。女の子って、単純に苦手なんだよね。束縛されたくないし、面倒なことをわざわざ背負い込みたくない」


「じゃあ、美由紀に言った興味のないっていうのは本当の話なの?」


「美由紀?」


「四月くらいに先輩と一緒にいるときに声をかけてきた」


「ああ。そういえばあったね。君の友達だっけ。そういうこと」
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