乾柴烈火 Volatile affections
落ち着いた生活を送る一方で、

私は内心焦っていた。

本当に就職しないとまずい。

私は遊んでいたばかりではなく

この間ずっと就職活動をしていたが

私程度の英語力や職務経歴では

中々採用してくれるところはなかった。

彩の就職は、

それこそ奇跡だったのだ。

そんな中、

1人のお客さんの会社の通訳として、

出張の同行を頼まれた私は、

観光ビザが切れかかっていたのと、

シドニーへ無料でいけるというので

喜んで参加することにした。

私がつけた条件は、

給料は要らないこと、

メルボルン行きの航空券を

別途手配してもらう事、

というものでそれは了承を得た。
 

 
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