乾柴烈火 Volatile affections
「もしもし?」

「もしもし、志保?大丈夫か?」

「うん、大丈夫だよ。分かっていた事だから。でも仕方ないと理解はしているのに、今はただ無能な自分が悔しくて情けないかな。それよりも知り合って即行でジョブレスになってしまって、本当になんと言えばいいのか、ご心配お掛けして本当にすみません。」

「いや、人生いろいろあるから大丈夫だよ。とにかく、あんまり落ち込まないで。」

「私は大丈夫。こんなのいつもの事だし、これまでも何度も何とかしてきたから。それより仕事中でしょう?心配かけちゃってごめんね。わざわざ電話をくれて本当にありがとう」

「そうか。分かった。とにかく気をつけて帰って、今は何も考えずにゆっくり休んで。」

「うん、ありがとう。あなたもがんばってね。お疲れ様です。」

そういって電話を切ったら、

少しだけ、落ち着いた。

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