乾柴烈火 Volatile affections

初めての恋でもないくせして、

毎度の事ながら一体何が

こんなにも嬉しいのだろう？

そう考えたときに私は、

5日前に出会ったばかりの男じゃなく

人生崖っぷちだなぁ、

何だかやばいよなぁ、

と思う時には必ずこのパターンで

救いの手をさしのべてくれる

私の必然を

信じているのかもしれないなと思った。


何となく、嬉しい気持ちになって、

前回を凌ぐ勢いで

思いっきり恋愛しちゃいましょうと

あっさり思考を切り替えようとする私を、

いつもそうやってご都合主義で

やりすごしているから

仕事も恋も

洒落にならない失敗ばかり繰り返すのね

と冷静につっこむ私がいて

更には

もう若くはないのだから

いつまでもこの手が通用すると思うなよ

と忠告私がいる。

宙に浮いたような私とはいえ

30にもなれば

否応がなしに心の蓋が開いてしまう。

確かに、

仕事をなくした今の私では

残念ながら

恋にうつつを抜かしてばかりも

いられない。

これが現実。