乾柴烈火 Volatile affections
「運命ってどういうこと?彼氏とか?」

「知りたいですか?」

「そりゃー、知りたいよ」

「じゃ、それは次回ご来店頂いたときにお話しますよ。もう、私の話はここまでにしときましょう?ところで、お二人はよくご出張にお越しになるの?」

「そうだね。年に10回くらいかな?」

「お帰りはいつ頃ですか?」

「明日の朝なんだよねー」

「えー、残念。もう帰っちゃうの?なら今日は最後の夜を思いっきり楽しみましょうね。」

そう言って、

水割りのおかわりをつくりはじめた。

場は、まぁ盛り上がったようで、

私は安堵しながら接客を続ける。

そこに、

A商事の接客が終わった亜紀さんが

マイケルに誘導されてやってきた。

亜紀さんを一目見た私は、

あ、やばい、と思った。

泥酔状態の亜紀さんは、

とんでもない方向へ暴走するからだ。
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