乾柴烈火 Volatile affections

茶餐厅で私が頼むのは鴛鴦茶。

コーヒー＋紅茶＋砂糖＋エバミルク

を混ぜたものだが、

私は基本的に

そういった邪道な飲み物が嫌い。

乗船中は絶対に飲まなかった。

こうやって浩賢のランチに

付き合うようになってから、

茶餐厅のコーヒーが

あまりにもまずいので

頼んでみたところ、

意外にもおいしかったので

以降私の定番となった。

浩賢のご飯の食べ方は

とてもダイナミックで

何度見ても飽きない。

彼がランチを食べている間、

私は鴛鴦茶を飲みながら、

彼の動きの一つ一つを

動物園の動物を観察するかのように

眺める。

細いのに良く食べるなぁと

感心したり、

口から骨を机に向かって

吐き出す様を見て、

この食べ方が文化だと

分かっていても

これだけは真似したくないなぁと

眉をしかめたり

ご飯粒が頬についているのを

笑ったりしながら。

彼のご飯が

とてもおいしそうだったりすると

つまんだり、

横取りをしたりする。