乾柴烈火 Volatile affections
翌日、船が香港に到着して、

私宛の小包を手渡された。

差出人はTommyで

中を開ければ、

そこにはたくさんの手紙と

たくさんのプレゼントが入っていて

それは彼が最も得意としていた

サプライズだった。

彼はいつでも私を大切にしてくれた。

私は、自分を本物の馬鹿だと思った。

Tommyと付き合っている間も

浮気というよりはセックスをたくさんして

その幾つかは彼も知っていたけど

ここで嘘はつけなかった。

つくわけにはいかなかった。

それは、誠実だったからではない。

優しい嘘をつけるほど、

私が優しくなかったからだし、

今でも私は優しくはない。

もう、その場で叫びながら

泣き崩れるしかなかった。



< 69 / 144 >

この作品をシェア

pagetop