乾柴烈火 Volatile affections
それから数日後、

誘われるままにもう1人、

同じように私の事を好きだという

フィリピン人とセックスした後で私は

色々な人からPlay girlと軽蔑されたけど

本当の事を指摘されたまでのことだ。

Bitch言われないだけましだ。

以降、

職場において誰かと寝ることもなかった。


クビになるかもしれなかった私も、

数ヶ月の休暇の後には無事船に戻る事が出来

再び乗船することができた。

だが、あれほど戻りたいと

痛切に願っていたはずだった私は、

船の生活を続けるのには

疲れすぎていたようだった。

色々な事があったけれど

はっきりと自覚した分岐点は

中国人の女性船員がキャビンの中で

自殺したときだった。

アモイの出国ゲートで

死体の搬送を眺めながら

『これは決して他人事ではなく明日の私になるのかもしれない』」

何故かそう思えた。

その直後

この乗船を最後にする事を決めた。




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