乾柴烈火 Volatile affections
波長とタイミングが合ったからか

彩の世界に感化されて

彩に同化しようとしていたこの頃の私は

きっと彩にも恋をしたのだろう。

彩になりたいとは思わなかったし、

羨ましくもなかった、

嫉妬したわけでもなかった、

優越感を感じたかったわけでもなければ、

同情したわけでもなかった。


ただ、

あれが彼女独特の包容力なのだろう、

世の中を完全に馬鹿にして、

それでも許容して生きているような感じは、

いつでも私を安心させたし

誰とでもセックスをするけれど

本当は相手に何も期待をしていないところ

普段は馬鹿のくせして

時々何かを本当に見抜いてきたような

的確な意見を言える賢さが大好きだった。

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