乾柴烈火 Volatile affections

彩の事を常日頃から

バカだとは思っていたけど、

さすがの私も彩のこの発言には

軽蔑を隠せない。

それでも彩を軽蔑しきれないのは

人の事をとやかく言える

立場ではないからだった。

混乱している私などお構いなしに

隣の彩は

既に恍惚とした表情を浮かべて

多分彩がセックスする時はこんな感じだろうなと思われる、

いかがわしいオーラを醸し出している


「志保、よく考えてみて。お金をもらってＨして気持ちよくなるなんて、最高じゃない？愛人って、楽だしサイコーなのよ。しかも、相手は老紳士。あとくされないし、己の身の程をわきまえているから嫉妬だってきっとしないわ。おじいちゃんはね、ひたすらに女の子を可愛がりたいだけなのよ。志保は、そういうところ本当にお子様だから、まだ分からないだろうけどね。お金をもらってセックスするなら、絶対老人よ。試してみたら？志保はかわいいから、高値で売れると思うよ？」

何かを言い返す言葉さえ

見つからない私の横で

今日は幾らもらえるのかを

わくわくしながら皮算用した彩は

どうやら１回のセックスで

４０００香港ドル稼げると計算したらしく

きゃっきゃ

と子供みたいに喜んだ後

再び妖艶な顔に戻って出かけていった。