練乳いちご
…え?
い、一緒に帰る…?
「え、えぇぇぇぇえ?!」
「聡美、ウルサい。」
「んだよ。毎日一緒に来てんだから、変わんねえだろ。」
そ、それとこれとは全然ちがうって!
それに、あたしは陽菜ちゃんと帰るし…
「あ、あたしなら気にしなくていいからねー。めっちゃ家近いし。」
「…っ…」
どうしよ…
唯一の言い訳が、なくなっちゃった…
さっきから陽菜ちゃんはニヤニヤしてるし、小高くんはちょっとむくれてるし、周りの女子の視線は痛い。
あたしはみんなの視線の中、声を絞り出した。
「お、小高くんがいいなら、ぜひ…」
そう言った瞬間、ぱっと小高くんの顔が明るくなる。
それに比例するように、陽菜ちゃんのニヤニヤのいやらしさ度もアップした。