練乳いちご
まぶたの裏の記憶
始まりは、一昔前のベタなラブストーリーみたいな出会い。
携帯小説みたいに運命的な出会いでもなければ、
ドラマみたいにロマンチックな出会いでもない。
同じ時間の、同じ電車にのっていた。
たったそれだけ。
地味で平凡な図書委員のあたしと、
運動も勉強もできて格好良い優。
まるで太陽と影みたいに正反対のあたしたちは、きっとおんなじ学年でも一生関わる事なんてないって思ってた。