練乳いちご
(ふえっ…気持ち悪いよぉ…)
そう涙をこぼした瞬間。
痴漢の手が止まったと思ったら、次に聞こえてきたのは心地良い綺麗な声だった。
「この人、痴漢です。この女子高生に痴漢してました。」
え、とあたしが驚いて固まるなか、周りがザワザワと騒ぎだす。
あたしを助けてくれた、声の主。
あたし、この人を知ってる。
「お、小高くん…?」
金髪に近い茶色の髪に、女子が騒ぐ綺麗な顔。
噂とか恋に疎いあたしでもしってる、学校1のモテ男、それが小高くんだ。