練乳いちご
それからはあっという間だった。
次の駅であたしとおじさんと小高くんは降り、駅員さんに事情を説明した。
あたしはただショックで小さい声しか出なかったけど、代わりに小高くんがいろいろ説明してくれて、なんだか頼もしかった。
そして今現在、あたし達はソファーに座っておじさんの事情聴取が終わるのを待っている。
「あの、小高くん…」
「ん?」
ずっと隣にいてくれる小高くんに、きちんとお礼をいわなきゃ、って分かってるんだけど…
恥ずかしくて、ついうつむいてしまう。