練乳いちご
「小高、くん…」
手、手が…!
また顔が熱くなる。
あー、やっと少し熱が引いたと思ったのに!
「お前…」
「なっ、何?」
「いっつも何時の電車のってる?」
え?、と固まる。
「えっ、と…今日の5本前の電車。」
「そうか。じゃあ明日から俺もその電車に乗る。」
一瞬、放心した。
「…えぇぇえっ!?い、いいよ!いつもは、あんな込んでないし!」
「よくねーよ。俺が行くっつってんだ。大人しく甘えろ。」
え、え、え!?
信じられなくて、目をパチパチさせる。
そんなあたしをみながら、小高くんはふっ、と綺麗に笑ってあたしの耳元に唇をよせた。
「…俺がお前を守ってやるよ。」