餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜☆SECOND☆
『あ!こっちこっちー!!』
学校の近くまで来ると、私を呼ぶ声が聞こえた
この声・・・やっぱり・・・!!
私は学校の門の前に立つ少年を見付けると、駆け足で駆け寄った
『名前書き忘れたから来てくれないかと思った』
苦笑いしながら肩を竦める少年の頭を撫でて私はニッコリと笑う
私より少し高い身長だから頭を撫でるのもそこまで難しくはない
ふわふわとした茶色い髪の久しぶりな触り心地に何だか心が落ち着く・・・・・・
『分かったよ?メモを見た瞬間・・・帰ってきたんだって・・・・・・』
『そう?さすがミヤだね』
『まぁね』
私が腰に手をあてて、威張るポーズをとると、少年は私の手を取って、クスクスと笑う
『本当、ミヤは相変わらずだね・・・!そういえばミヤ・・・僕に言わなくちゃいけない事無い?』
言わなくちゃいけない事・・・・・・?
私は少し考え込んで思い出した様に顔を上げた
『おかえり!“カイ”!!』
『ふふ・・・ただいま、ミヤ・・・・・・』
少年・・・カイはそう言うと、ミヤの手を握ったまま歩きだした
『ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど・・・いい?』
『カイと買い物なんて久しぶりだね!勿論いいよ!』
ミヤの言葉にカイはふんわりとした笑顔を見せ、そのまま歩く
ミヤの歩幅と合わせるカイ・・・・・・
カイの瞳が映すのは目の前の愛しい少女の姿・・・・・・
二人の再開が・・・後々ミヤと愁の抱える大きな壁となる事は・・・・・・まだ誰も知らない