餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜☆SECOND☆


哉多は人差し指を突き上げて立ち上がった


そのせいで周りの奴からの視線が痛いくらいに突き刺さる




本当に迷惑な奴だ




幼なじみだという事は昔から知ってるはずなのに・・・


今更何を言ってるんだよ


『それがどうした?』


『その2!!ミヤちゃんと付き合えた事が羨ましい!!!』


哉多は2本の指を突き上げて言った


だから・・・こいつはもう少し落ち着けないのか


『哉多様を差し置いてミヤちゃんと・・・・・・』


『分かったから、一旦座れよ』


哉多は俺に言われた通り、再び椅子に座った


『ったく・・・少しは静かにしろよな』


俺はさっきジュースを飲まれた腹いせに哉多のジュースを一気飲みした




うわ・・・コーヒーだ・・・しかもブラックだし


俺、甘党だからコーヒー好きじゃないんだけど・・・




俺は紙コップを眉間にシワを寄せて眺めた


『苦ぇ・・・』


『まぁ・・・愁には少し大人の味だったかな?』


哉多がニヤニヤしながら俺の持っていた紙コップを取り上げた


『なんなら・・・お口直しに甘ぁ〜いジュース持って来ようか?』


『うっせぇ』


『ちぇ。人のせっかくのご好意を・・・』


ご好意じゃなくて今のは完璧に嫌味だったけどな・・・と、


俺は口から出そうになった言葉をしまい込む


言ったらまた面倒臭い事になりそうだ


『そういえばお前さ・・・ミヤに本気だった訳?』








< 5 / 13 >

この作品をシェア

pagetop