餌は貧血少女!?〜吸血鬼に愛されて〜☆SECOND☆
哉多は人差し指を突き上げて立ち上がった
そのせいで周りの奴からの視線が痛いくらいに突き刺さる
本当に迷惑な奴だ
幼なじみだという事は昔から知ってるはずなのに・・・
今更何を言ってるんだよ
『それがどうした?』
『その2!!ミヤちゃんと付き合えた事が羨ましい!!!』
哉多は2本の指を突き上げて言った
だから・・・こいつはもう少し落ち着けないのか
『哉多様を差し置いてミヤちゃんと・・・・・・』
『分かったから、一旦座れよ』
哉多は俺に言われた通り、再び椅子に座った
『ったく・・・少しは静かにしろよな』
俺はさっきジュースを飲まれた腹いせに哉多のジュースを一気飲みした
うわ・・・コーヒーだ・・・しかもブラックだし
俺、甘党だからコーヒー好きじゃないんだけど・・・
俺は紙コップを眉間にシワを寄せて眺めた
『苦ぇ・・・』
『まぁ・・・愁には少し大人の味だったかな?』
哉多がニヤニヤしながら俺の持っていた紙コップを取り上げた
『なんなら・・・お口直しに甘ぁ〜いジュース持って来ようか?』
『うっせぇ』
『ちぇ。人のせっかくのご好意を・・・』
ご好意じゃなくて今のは完璧に嫌味だったけどな・・・と、
俺は口から出そうになった言葉をしまい込む
言ったらまた面倒臭い事になりそうだ
『そういえばお前さ・・・ミヤに本気だった訳?』