不器用な青年たちへ
『鷹とデートすんだぁ!』


葉月先生から、呼び名が鷹になったのは、春の終わりだった。



いつもと同じ、クダラナ奴だったら何も心配しなかった。


けれど、今回は違う。


彩夏が本気なんだ。




平常心を保てるはずがなかった。




デジタルカメラを片手に、居ても立ってもいられない男は…



2人の後をつけた。




証拠写真を連写すると、心臓が疼いた。



誰が幸せになる?


彩夏が好きなら、彼女の幸せを願えよ


喜べよ










そんな綺麗事を並べられるほど





俺は優しくない。
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