不器用な青年たちへ
彩夏は、幼稚園からの腐れ縁だ。


人と馴れ合うのが嫌いで、誰に対しても反抗的。



小学校の先生も

中学の先生も


みんな彩夏が泣かせた。



もちろん、彼女に敵も多く、小学生の時は図書室登校だった。



曲がらない奴だと分かると、みんなとことん酷いことをする。


俺は、いつも隣であいつを見てきた。



だから、学級委員だった珠樹が現れた時は、正直嬉しかった。




やっと、こいつと同じ気持ちを持った人間が現れたって。




彩夏の頑固さに敵うのは


珠樹の強さだった。



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