春うララ~時代劇編~
【ララー6】





漆黒の闇が包む
深夜の夜のこと…






いやに満月が照らし、
柳の木が
不気味に揺れている。






そこに黒い影が…



シクシクと鳴き声が
聞こえる…






それは…







「うっうっうっ……


…もうこんな生活
ヤだよ…

お天道様の下
女の子のケツが
触れないなんて…」






泣いていたのは
あの弥吉であった。






全くこんな状態でさえ
女の子の事なんて…





流石にスケベ弥吉は
伊達じゃない。






だけど、
今はリアルに
お尋ね者の弥吉…







あの事件以来
ずっとこんな生活だ。







「食料でもあさるかな…」







余った食材かなんか
ゴミに出されてないか
路地裏に
行こうとすると…







何かの湯気を発見。






こ、これは…!







それはお風呂に入った
女の子の姿。







ここからだとよく見え、
相手からはバレない
スポットだ。







こいつぁ~いきなり
穴場発見か!!







しばらく観覧してから
また違う場所に行き、
ゴミをあさった。







すると路地の奥の方で
若い男女が
イチャついてるのが
見えた。







(ほほう、結ばれない
男女の逢い引きだな?)







本当に素晴らしい。






昼間とは違い、
夜もまたなかなか…





「コイツァ~
夜のがいいねえ!」






夜のが
気に入ってしまった
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