Maidoll Factory
まぁせっかく一時間も行列に並んで、るちるが頑張って買ってきてくれたのだ。

美味しく頂くとしよう。

紙袋を一つ持って地下室のおやっさんの所に行くと、後で食うからそこに置いといてくれとの事。

相変わらず仕事人間だなぁ。

それならと、僕らは僕らで昼食を済ませてしまう事にする。

休憩室に戻ると、るちるがカフェオレを淹れて待っててくれていた。

向かい合って椅子に座り、両手を合わせて『いただきます』。

二人で食事を始める。

紙袋からサンドイッチを取り出して一口頬張ると、小エビの甘味と濃厚な特製マヨネーズの酸味、マスタードの辛味が程よく混ざり合って美味しい。

流石は人気店のランチメニューだ。

「午後からは、んぐ、何するんでふか?はむ」

サンドイッチをモグモグしながら、るちるが午後の作業予定を訊いてくる。

「そうだなぁ」

口の中に残った小エビの味を堪能しつつ、カフェオレのカップを口に近づけて僕は考えを巡らせる。

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