Maidoll Factory
そう思っていたのに。

「随分と驕りたかぶった答えだな、えぇ?」

地下室でその答えを口にした途端、おやっさんはギロリと僕を睨んだ。

「え…」

予想外の反応に、僕は困惑する。

るちるの言ったそれこそが、正しい答えだと思ったのに。

その解答は、おやっさんを憤らせるだけだった。

「メイドール自身の為にメイドール作るだぁ?てめぇは神様にでもなったつもりか、トオル。メイドールの体を作って、彼女達に幸せを『くれてやってる』ってか?」

おやっさんはカッと目を見開き。

「のぼせあがんなヒヨッコが!!!!!!」

ものすごい剣幕で僕を怒鳴った!

「っっっ…!」

ジィィィンと。

脳天まで、骨の髄まで痺れるような怒号に、僕は身じろぎ一つ出来なくなる。

「……」

僕を一喝したおやっさんは、擦れ違い様に僕の肩をポンと叩き。

「おめぇ才能ねぇわ。人形技師辞めろ」

キツイ一言を残して、地下室から出て行くのだった。

< 78 / 90 >

この作品をシェア

pagetop