それでもキミを
First
第一印象
第一印象は、最悪だった。
中学に入学したての頃、
廊下ですれ違いざまにぶつかった。
向こうが完全に悪かったけど、他の学校から来た人だったから一礼してその場をさろうとした時。
「おい、待てよ。」
…はい?
「お前、人にぶつかっといて、そんだけ?」
いやいや…。
ぶつかってきたの、アナタでしょう??
でも何か言われるのも嫌だし…。
「…ご…ごめん…なさい…。」
彼はまだ納得いかない感じだったけど、周りの人が彼に何か囁くとニヤっと笑って、
「…名前は?」
「…浦野優華(うらのゆうか)…」
「…そう。俺、栗原蓮(くりはられん)」