それでもキミを
そもそも、コーヒーカップを選んだことが間違いだったんだよ。
思いっきり回されるなんて分かってたことじゃん…。
一瞬でもあいつの笑顔にキュンッとしたあたしがバカだった…。
…もういやだよぉ…。
ヒヤッ
いきなり頬に冷たい感触がした。
「ほら。」
栗原…。
差し出されたのはオレンジジュース。
「あ…ありがと。」
あたしの好きなオレンジジュースだぁ♪
意外と優しいとこもあるんじゃん!
ちょっと見直したぁ!
栗原は優華の幸せそうな顔を静かに見ていた。