それでもキミを
「…ほら、お前んち着いた」
外を見ると確かにあたしの家がある。
「…ん。じゃあ…。きょ…今日は、その…ありがとね」
「………ぉぅ」
…何、今の間と声の小ささ。
忘れ物がないかを見て、車を降りた。
車が角を曲がって、見えなくなってもそこを動こうとはしなかった。
このまま家に帰りたくないなぁ…。
とは思っても、もう日は落ちていて。
あたしには夜にコンビニへ一人で行く勇気なんてありません…。
と苦笑。
真っ直ぐ家に向かうあたしだった。