殺し屋
 否定的に手を左右に振りながらいう。
「何故です?」
「先ず、報酬はどうなんだ」
 若干、ひねくれた様な口調。
「……失礼」
 ゴホン、と咳払い。
「報酬は七○○万ドルでいかがでしょう」
「まあ、報酬など関係無しに依頼は断らせてもらう」
「何故です?」
 今度は、大きく身を乗り出しながらいう。
「敵の数が多すぎる。一人じゃあ、無理だ。俺はそんな強くない」

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