殺し屋
「で、どうだった? 殺した気分はさ」
 急に話題が変わる。何時もの事だ。
「さあ、な。少なくとも罪悪感など抱いてない」
 当たり前だ。殺し屋が人殺しを躊躇ったら終わりだ。
「そうか。それより、又依頼だ。早く戻ってきてくれ」
 そうか、と俺は頷きながら通信を切った。

 俺たちは山奥の小屋で生活している。
 山奥だからといって、依頼が少ない訳では無かった。
 小屋は木で作られており、一階建てだ。
 小屋のドアを開け、部屋を見回す。小屋の中は小さい。
 中央には小さなテーブルが置いてあり、付近に椅子が四つ並んでいる。それだけで、部屋が埋め尽くされる程だ。
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