甘く柔らかく愛して


 けど…俺の指に、声に、欲情すると言う可愛を見て欲情する俺。




 情けなくて溜息が出る。




 それと同時に、俺の中身よりも阿山の中身の方が可愛は好きなんじゃないかという思いが大きくなった。







 クラスの違う俺の行き成りの呼び出しにも、喜んで素っ飛んで来るのは、指と声が欲しくて堪らないからなんだ。




 好きって甘い声で囁くのは、指や声に対してなんだ。



 
 付き合ってる?なんて聞く可愛に、怒りすら覚える。




 乱すな。乱すな。




 俺を乱すな。




 あぁ…もう、好きすぎて壊れてしまいそうだ。



 壊れたい、壊したい。




 ……いっそ一緒に壊れようか…。

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