甘く柔らかく愛して



「おいしい!」




 フォークをくわえて首を振る私の唇にそっと触れる知哉ちゃん。




 …?





「お前毎回おいしいおいしいって言うよね、クリーム付いてるし」




 フッて大人っぽく笑う。



 …こういうの、女の子は弱いんだろうなーって、頭の中で冷静に思う。





「ねぇ…知哉ちゃんってどうして彼女居ないの?」





 知哉ちゃんの表情が固まる。



 でも一瞬で、すぐ固まりは解けて、ヘラヘラの笑みになる。





「何で居ないって思う?」





「私なんかと放課後お茶してるから」


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