甘く柔らかく愛して


 頭の中は、冷静だった。



 あぁ…このパターンは、告白なんだろう。


 普通の人達ならそうなんだろう。


 でも違う、嬉しくも哀しくも、告白は無理だ。


 恋愛関係の言葉は交わせない。交わしちゃいけない。


 だって私達は…友達だから。

 
 超えられない、変わらない 幼馴染みの壁





「…知哉ちゃん、帰ろう。暗くなったら知哉ちゃん家のママ心配するよ」




 あ……知哉ちゃんの目の色が、曇った。


 何も言わない知哉ちゃん。




「……どっか…。寄って帰ろうか」



 結局の所知哉ちゃんに弱い自分。



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