甘く柔らかく愛して
知哉ちゃんは女の子の方を見向きもせずに答える。
「何ー?」
な、何?って…知哉ちゃん。告白なんじゃないの?
そりゃこのパターンって……
「えっ?…あー…その、阿山くん…あ、えっと」
そりゃ当たり前にあたふたする女の子。
可哀想に…。
女の子は涙目でこっちをチラチラと見てくる。
「はぁ…。ねぇ、知哉ちゃん機嫌悪い?」
少しだけ開いていた知哉ちゃんの唇に、力が入ったのが目に見えた。