甘く柔らかく愛して
あぁ…もう。
「全然、そんな事…無い」
「嘘。…もう、知哉ちゃん?昨日も言ったけど……私は知哉ちゃんの事好きだし、大事な友達だと思ってるから。心配しないでよ」
キョトンとして、眉を下げて笑う知哉ちゃん。
おうって笑ってから、女の子を振り返る。
「ごめんね、羽山さん。今可愛と話してるし…放課後でも良いかな?図書室にでも」
うちの学校の図書室なんてほとんど使用されてないものと一緒。
学校のすぐ目の前に大きな県立図書館が在るし、ここの図書館は古いし大雑把だし。
「告白って分かってて人少ない場所選ぶなんて、優しいね」
ニヤッと笑って
「襲われちゃったらどうしようー」
なんてふざけた事を言う知哉ちゃん。