甘く柔らかく愛して



「好きだよ!好き…っ!私は知哉ちゃんが好きなのっ!大事なの!中学の時から、ずっと…っ!」



 堰を切った様に可愛の口から言葉が溢れ出す。



 涙が後から後から溢れてくるみたいで、可愛の目はどんどん赤くなる。




「…っでもね、私が知哉ちゃんを家に連れてった時、お母さんとお父さんの目が血走ってた。全身全霊で知哉ちゃんを拒否してた。バカみたいよ…。ご近所さんなのよ?近所に住むバカ居るかしら?」




 最後はバカにした様に口元だけで笑う可愛。



 いつも能天気に明るい可愛も、こんな感情を抱くんだね。





「可愛…」




 
 ごめん。


 こんな時にごめん。






「好き…だ」


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