甘く柔らかく愛して


 頭を抱えて泣きそうになった時、大好きな曲が流れた。



「…もしもし?」




 少し沈んだ私の声に、通話の相手はビックリした様だ。




「可愛…大丈夫?」



 
 
「……知哉…ちゃ」




 
 蚊の鳴く様な程の消え入りそうな声に、知哉ちゃんが優しく言う。






「亜々人と付き合うんだろ?」





「う…ん」





 今日帰りにメールで知らせた。



 亜々人と付き合う事で、私は何か変われるのかな…?




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