甘く柔らかく愛して
「え?付き合いたいよ。好きだし、指綺麗だし、声好きだし、話し方淡々としててめっちゃ好み」
亜々人が苦い顔をする。
「それって絶対違う」
…???
「どういう、意味?」
俺の好きと可愛の好きは何か違うよねって事だって、亜々人が訳の分からない事を言う。
告白した訳でもない、始まりは亜々人の指と声だし。
でも私は亜々人が好きで。それは揺るぐ事のない事実であって…
「最初さ、暇で楽しい事ないから…暇つぶしに、可愛の事おもしれーなって思って指舐めるの許したんだ。本当、見てて飽きなくって、面白くて…」
思い出すみたいに遠い目をした後、ちょっと赤くなって斜め上を見る。
「可愛いなって…俺だけの物にしてやりたいって……」