捨て犬とあたし

作戦?


あたしがバイトから戻ると

傷だらけの潤也が

リビングでテレビを見てた。

潤也のバイトは

朝11時から

夜の8時までのはず。

ちなみにあたしは

朝11時から夜の7時まで。

この時間に

潤也が家にいるなんて

ありえない。

潤也はあたしに気がつくと

「おかえりー☆」

と言った。

潤也の顔は傷だらけだ。


『なんでいるの?!

 しかもなに?!その怪我!』

「客とケンカした…↓」


潤也はすごく凹んでいた。

せっかく

治っていた傷から

また血が出ている。


『大丈夫ー?

 なんでケンカしたの?』


「俺がヤクザみたいな客に

 水持っていったら

 なんか絡まれて、

 あっちが殴ってきたから

 殴り返したら

 ヤクザ達がキレて…

 クビにされた。。。」


『はあ?なにそれ…?』


あたしは呆れ顔で言った。

そして立ち上がって

救急箱を取りにいった。

そして潤也のそばに座って 

傷の手当をした。


「あ~、

 やっぱ俺バイト向いてねぇ…。

 まじでホスト目指そうかなあ…」


『…』


その言葉に少し

イラッときたあたしは

わざと消毒液を

傷口にたくさんつけた。


「いって…!」


痛がる顔をニヤニヤ

「ざまぁみろ」

と言う感じに

見てやろうと思ったが

作戦変更で

上目攻撃をしながらこう言った。


『あたしのこと…すき…?』
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