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05、夜
05、夜
あれから、俺とハルナはベッドに寝転びながら、資料に没頭していた。
枕元のライトの灯りの下、それはそれは楽しい一時。
「この部屋良いんじゃない?広いし、日当たりも良さそう」
「えーやだ。学校遠い」
「じゃあここは?」
「…良いかも。お風呂広いし」
「これだけ広かったら一緒に入れるね」
「入んないけどね」
容赦なく切り捨てられる俺。
ちょっとグサッと来るけど、それくらいじゃ俺はめげないぞ。
ハルナが気に入った物件には印を付けていった。
この部屋がおしゃれだとか、広いだとか、そんな会話は絶え間なく続いて。
日付が変わってしばらくした頃。
ハルナは欠伸をして、眠そうに目を擦った。