LOVE IS FOR YOU
少し凍った苺を頬張る。
蓮はあたしの苺をひとつ取り、
口の中に入れた。
「あの山口ってやつさ」
「あー、うん」
「数学担当らしいで〜」
「ふーん」
「興味ナシかい!」
そしてあたしと蓮は店を出た。
そのまま家へ。
途中、小さな公園を通る。
ふとブランコの辺りを見ると、
街灯の下に男と女がいた。
男はスーツで、女は制服。
「蓮、見てアレ」
「誰も通らんと思ってるんかな」
「どーやろ(^^;)」
「、、、、、、なあ」
「ん?」
「アレ、山口じゃない?」
「えっ?」
街灯の下だからよく見える。
茶色の髪に、細めの体。
目は切れ長で、スラっとした鼻。
蓮とは少し違う“イケメン”
あたしと蓮は、少しの間
木のカゲから覗くことにした。